妊娠のしくみ
妊娠の仕組み
卵巣には、卵胞と呼ばれる卵子を育てるための原始卵胞が100万~200万個あり、未成熟な状態で眠っています。
そして、普段の生活習慣で、その未成熟な原始卵胞は、80日間卵巣の中で成長しています。
生理が始まると、脳の視床下部から脳下垂体を刺激するホルモン(GnRH)ゴナドトロピン放出ホルモンが分泌されます。
すると、刺激を受けた脳下垂体は、卵胞を刺激するホルモン(卵胞刺激ホルモンFSH)が分泌します。
卵胞刺激ホルモンにより、卵胞は発育を開始し、成長はじめた卵胞から卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を増やしながら、成長を続けます
卵胞が18~20mm近くまで成長をすると、子宮の入り口付近も子宮頸管から透明で糸をひく10cm以上伸びる子宮頸管粘液が分泌されて、精子は子宮内に入りやすくなります。
そして、卵胞が20mm以上に大きくなると、血液中のエストロゲンの値が高くなります。
これを感知した視床下部は、排卵をさせるホルモン(黄体化ホルモンLH)が一気に多く分泌されます。
LHが多く分泌された刺激によって、卵胞の膜は破れ、その中から成熟した卵子が放出されます。
これを排卵といいます。
また排卵が終わった卵胞が黄体というものに変化し、子宮内膜を作るホルモン(プロゲステロン)の分泌を始めます。
これにより、受精卵を迎えるための子宮の状態が整い、排卵された卵子は卵管の先端の卵管采から取り込まれ、卵管のなかへ運ばれていきます。
排卵から数時間の間に、頸管粘液で運ばれた精子が卵子と出会うと、受精が起こります。
受精した卵子は、卵管内で、2細胞期、4細胞期、8細胞期というように細胞分裂を繰り返し、子宮内膜へとたどり着き、受精卵が着床します。
着床した受精卵は、やがて胎児となり、妊娠が成立します。