40代妊活の睡眠ガイド— 心と身体をふわっと整える、やさしい習慣 —

           


 カテゴリー: どうしたら妊娠できるの?, 日常生活と不妊・妊娠しやすい身体作り

「がんばり過ぎず、できるところから少しずつ」を前提にしています。
焦りや不安がある日でも、できるところからで大丈夫!
あなたのペースを大事にやさしい習慣で整えていきましょう。

どうして「睡眠」が土台になるの?

眠りがやさしく整うと、体の時計やホルモン、気持ちの波が落ち着きやすくなって、妊活の毎日を下から支える“静かな力”になってくれます。

睡眠には以下のような効果があります。

体内時計×ホルモン:規則的な睡眠はメラトニンやコルチゾールのリズムを整え、排卵・黄体機能・甲状腺などのホルモン連携をサポートするうれしい効果があります。

卵子と精子の“守り神”:夜間分泌されるメラトニンは抗酸化作用があり、卵子が育つ環境の酸化ストレスを軽減できると言われています。

自律神経の安定:十分な深睡眠は副交感神経を優位にし、基礎体温の二相性や月経周期の安定にも好影響が期待できます。

ポイント:完璧な8時間にこだわるより、「同じ時間に寝て同じ時間に起きる」一貫性が最優先です。

今夜は“これだけ”でもOKな小さな流れ(20〜30分)

忙しい時間に追われる毎日ですね。でも少しだけ時間を取ってみませんか?
毎日眠る前のほんのひと手間で、心と身体が「おやすみモード」に寄りそっていくイメージなんです。
妊活にうれしい効果がある睡眠なので、ぜひぜひ1つでもお試しでやってみることをおすすめしたいです!

① 光をやさしく落とす(最初の数分)
明るさや色を少しあたたかくしてみると、体が「そろそろ夜だな」と感じやすいかもしれません。
画面はナイトモードに。

② 体をゆるめる合図(次の10分)
ぬるめのお湯で足先を温めると、あとで放熱しやすくなって、眠気につながります。
足湯や短めのシャワーなど、心地よくお好きな方法でどうぞ。

③ 呼吸でこころを整える(1分〜)
1分だけのゆっくり呼吸(4秒吸う→4秒止める→4秒吐く→4秒止める)を数セットしてみましょう。
リズムが整う感覚があり、心も整う気がします。

④ 脳のスイッチを“そっと閉じる”(1〜2分)
明日の用事を3行だけ紙に書いておくと、頭の中の巡りがやわらぐようです。
今日よかったことを1つ書くことも、心穏やかに過ごることができ、とても素敵です。

⑤ 寝室の心地よさ(就寝前に)
室温は18〜22℃、湿度は40〜60%くらいが目安と言われることが多いです。
光や音、寝具の肌ざわりや色もあなたが落ち着くように整えるとよい睡眠に誘われやすいのでおすすめです。

日中〜夕方の“やさしい土台づくり

夜の眠りは、じつは昼の過ごし方から少しずつ育てられる…そんなヒントを集めました。

朝の外のひかり(起床後1時間以内に5〜10分):体内の時計が合わせやすくなります。

カフェインのタイミング:もし寝付きが気になる日は、午後2時までに飲むようにしてみましょう。
もっと気になる日は正午までにしてみるのも一案です。

短いお昼寝:お昼寝をとるなら15〜20分が心地よいことが多いようです。
夕方遅い時間は避けると夜に響きにくいこともあるので要注意です!

からだをほどよく動かす:散歩やゆるい筋トレ、ヨガやストレッチなどを20〜30分やってみるとよい効果があります。
夜遅くの激しい運動は交感神経が立つこともあるので、あまりおすすめできません。

お酒:眠りが浅くなることがあります。
飲む日は就寝3時間前までがおすすめです。

夕食:就寝の3時間前を目安に夕食を摂りましょう。
夕食には、胃にも気持ちにもやさしい軽めの献立が合う日もあります。

月経周期と眠りの“ちょっとした工夫

女性の体は月経に左右されやすいですね。
体のリズムに合わせて、今の自分にやさしい寝方を選んでみましょう。

生理後〜排卵前(卵胞期):動きやすい時期。朝の散歩を足してみると、夜の寝付きが軽くなる方も多いようです。

排卵期:体温や気持ちの揺れで眠りが浅い夜もあります。
テレビやスマホを見る時間を少し短めにして、足湯を取り入れてみるのも良さそうです。

高温期(黄体期):暑さを感じやすいので、通気性のよい寝具や冷感の敷きものが合うかもしれません。

月経期:しんどさが強い日は休む合図です。
鉄を含む食事(赤身、豆類 など)を普段から摂る意識ができると辛い症状が楽になりやすいです。

パートナーと“二人のやさしい約束”

夜を安心の時間にできるよう、負担にならない小さな取り決めをお二人で探していきましょう。
以下の取り決めでお互いがやりやすい方法を見つけてみることで、夜の時間が安心できやすいです。

・スマートフォンは寝る前30分は通知OFFにしてみると、気持ちのざわつきが減る方が多いようです。

・夜の会話は“安心する話題”を中心に。
重たい話は、朝のほうが落ち着いて話せることも。

・いびき・歯ぎしりが気になるときは、横向き寝や鼻のテープ、思い切って別の部屋で眠る“おためしナイト”も関係がラクになる場合があります。

お互いを思いやる気持ちをもって、話合ってみるのがポイントです。

シフト勤務・夜勤があるとき

夜勤などのシフト制のお仕事をされる方には以下をご提案します。
不規則な日々でも、できる範囲でリズムを守りやすくするコツです。

起きる時刻:できる範囲で固定してみると、体が合わせやすいです。
仮眠:90分または20分のどちらかが合う方が多い印象です。

光の使い分け:出勤前は明るめ、退勤時はサングラスなどで朝の強い光を少しだけ控えめがおすすめです。

眠れない夜にできる“小さな手当て”

眠りたくてもなかなか寝れない、そんな気持ちになることはありませんか?
そんな時は無理に眠ろうとせず、今できる小さな心地よさに寄りかかってみることがポイントになります。

一度ベッドを離れてみる:20〜30分眠れないときは、暗めの部屋で単調な本や編み物など“眠気を待つ時間”にしてみても。

香り:ラベンダーやベルガモットをティッシュ1枚に1滴。
強すぎない香りが安心につながることも。

眠れないと焦る気持ちを持ちやすいですが、そんな時は心が楽に落ち着くような環境がその後の睡眠をとりやすいです。

まずは“14日のおためし”

完璧を目指さず、続けやすい順番で“合う”を見つけていくためのゆるい道しるべです。
軽い気持ちで、まずやってみてはいかがですか?

1~3日目:起きる時刻をだいたい固定しましょう。
朝起きれば、窓のカーテンを開け、太陽の光を5分感じてみましょう。
カフェインは正午〜14時までに飲み、夜は冷えやすい足先を足湯などで温めるとよいです。

4~6日目:呼吸を深呼吸をする習慣を持ちましょう。
夕食は寝る3時間前に済ますと良いです。

7日目:夜はスマホやテレビの画面を少し減らしてみましょう。

8~10日目:日中に20分の散歩。昼寝は20分までがおすすめ。

11日目:枕やシーツの心地よさを見直す日。気持ち良いと感じる心はよい睡眠につながります。

12~13日目:パートナーと“ねる前ルール”を楽しく会話してみましょう。

14日目:いままでのお試しを振り返り、ご自身がやりやすい好きなことだけを続けてみましょう。

できなかった日は、そのままでOK。
カレンダーに「○」「△」「—」で印をつけるだけでも前進です。

 仕事や家事で時間がない日の“3つだけ”

慌ただしい夜でも、これだけならできると思える…そんな3つのご提案

足先を温める(10分)
ゆっくり呼吸(1分)
明日の用事を3行メモ

この3つなら、簡単なものばかり。
忙しい夜にも案外自然にできるような気がします。

よくある声とヒント

Q. 7時間も寝られない日が多いです。
A. そんな日もありますよね。
起きる時刻をなるべく揃えつつ、日中の外の光や軽い運動を増やしてみると、週の平均で整ってくることがあります。

Q. 夜中に何度も目が覚めます。
A. 時計を見ないで、いったんベッドを離れ、静かな単調作業へ。
“眠気が戻るまで待つ”も立派な一手です。温かい白湯や牛乳をふぅふぅしながら、ひたすら飲むのもいいかもです。

Q. 通院や注射の前の日は緊張で眠れません。
A. 緊張するかもしれない前の夜はスマホやテレビを見る時間を少し短くし、深呼吸を数セット。
お好きなアロマで足湯もおすすめです。寝る前にストレッチをして、体の筋肉をほぐしましょう。
血液がうまく流れると眠りやすくなります。

まとめ

睡眠は、普段のがんばりの成果をそっと受け止めてくれるやさしい基盤です。
うまくいかない日があっても、それは自然なこと。
今日できた小さな一歩に目を向けていけたら、それで十分です。

必要なときは医療者や周りの人の力も借りながら、あなたに合う“ちょうどよさ”を一緒に探していけますように。

この記事はたんぽぽ子宝相談室が書きました。

■大阪市で30年の「40代の妊活専門店 たんぽぽ子宝相談室」
https://siawase-kodakara.com/

40代の妊活専門店 https://siawase-kodakara.com/pregnancy-over40/
LINE公式アカウント  https://lin.ee/aiOYk55
Instagram https://www.instagram.com/tanpopo.room/

たんぽぽ子宝コラム一覧へ