低温期(卵胞期)が短い場合の対策と改善方法
※2019/1/24 追記
基礎体温(低温期と高温期)って何?
基礎体温を測ると女性の身体のリズムがわかります。
基礎体温は低温期(卵胞期)高温期(黄体期)月経期に分かれています。
基礎体温って?
基礎体温を測っていると、以下のような項目の理解ができ、自分の体内で起こっている変化やトラブルなどが読み取れます。
- 妊娠の可能性
- 不妊の原因となるホルモン分泌の異常
- 排卵の有無や排卵日
- 生理(月経)予定日
- 生理不順(月経不順)
基礎体温表を見ることで妊娠するための大事な低温期の長さや低温期の体温などの情報が一目でわかり、「妊娠するための道しるべ」となります。
妊娠を希望しておられる方は、ぜひ基礎体温表をつけましょう。
基礎体温表を記録することで、迷うことなく、まっすぐに妊娠できる身体へ向かうことができます。
不妊の原因がわかったり、生理が来て落ち込むことがなくなり、妊娠できる身体作りへ心を整理しつつ、取り組むことができます。
女性は男性と違い、いつも同じ体温ではありません。それは、女性は妊娠することができる身体になっているため、いろいろな繊細な働きがあるためです。
女性の身体には、妊娠するために低温期・排卵期・高温期・月経期というリズムがあり、妊娠するためのホルモンを分泌することで、体温が微妙に変化していきます。
妊娠する準備ができている場合、基礎体温表は二層に分かれるこのような形のグラフになりますす。
- 生理の日数は、5~7日間
- 生理周期は、28~35日前後
(妊娠したい場合は、30日を過ぎる周期がより着床しやすい状態) - 低温期(卵胞期)は、生理が終わってから10~15日以内
(低温期が10日未満で体温が上がり、高温期になって行く場合は、卵巣機能の低下が考えられ改善が大事) - 高温期が12~14日以上あること
(14日以上高温期が続いている場合は、妊娠の可能性があります。
低温期(卵胞期)とは?
低温期は月経が始まってから排卵が起こるまでの時期のことです。
卵巣の中で、原始卵胞という2ミリの大きさの卵胞のいくつかが大きく成長していき、その中の1つが主席卵胞となります。
排卵することには20ミリの大きさになれば理想です。卵巣がうまく働かない場合は十分な大きさに成長できないことが多く、不妊の原因になります。
低温期は、卵胞が成長する時期で、妊娠できる身体作りのとても重要な時期になります。
うまく卵胞が成長できない場合は、食生活・日常生活に気をつけて取り組めば、改善することができます。
高温期とは?
高温期は排卵後、黄体ホルモンが分泌されることから体温が上昇している時期のことをいいます。
卵胞が成熟し、排卵が行われた後は、卵巣に卵胞が残ります。
また、低温期が14日より長い場合は、卵胞が充分な大きさまで成長するために時間を多く必要とする状態と判断し、卵巣の卵胞を成長させる働きが低下していると考えられます。
低温期が14日より短い場合も、14日より長い場合も、妊娠するための卵胞がうまくできていない可能性があります。
しかし、食生活・日常生活の改善と漢方で取り組めば、妊娠の準備ができる身体になります。
低温期が短い場合の身体の様子
生理が始まってから、排卵までの低温期(卵胞期)は、卵巣内の卵胞と卵子が発育し、成熟して排卵するまでの妊娠に大切な時期です。
低温期が短いという事は、卵胞と卵子の発育できる期間が短いということです。
卵胞と卵子は、充分に成育できないまま排卵するか、排卵が行われなくなる無排卵月経となり、不妊の原因になってしまいます。
卵胞が充分に発育出来ないと、排卵後の子宮内膜が薄くなることが考えられます。卵子が充分に発育出来ないと、質のよい卵子ができませんね。
そういう意味で、低温期は、卵胞と卵子の発育を充分に行うためにある程度の長さがあることが理想的です。今までの生活の習慣を見直すことで、基礎体温は変わってきます。できることからやってみましょう。
低温期が短い原因
生理が始まってから排卵するまでの低温期(卵胞期)が短いことには、いくつかの原因があります。
加齢 食生活 日常生活が原因の場合
加齢や食生活・日常生活の乱れが原因で、卵胞を成長させる能力が低下していきます。
脳下垂体は、卵巣の中で卵胞がなかなか成長できないのを確認すると、卵巣に卵胞を成長させようと命令するホルモンである「卵胞刺激ホルモン」を急激に分泌するようになります。
そのため、卵胞の発育スピードが増し、排卵までの期間が短くなるのです。
ストレス ダイエットが原因の場合
ストレス、ダイエットなどが原因で、脳の中にある脳下垂体というところから分泌される「卵胞刺激ホルモン」の分泌がうまくできなくなることがあります。
そのため、卵胞が充分に成長できずに排卵してしまうため、低温期が短くなることが考えられます。
低温期が短い場合は妊娠しにくい?
生理が始まってから、排卵までの低温期(卵胞期)は、卵巣内の卵胞と卵子が発育し、成熟して排卵するまでの妊娠に非常に大切な時期です。
低温期が短いという事は、卵胞と卵子の発育できる期間が短いということです。
卵胞と卵子は、充分に成育できないまま排卵するか、排卵が行われなくなる無排卵月経となり、不妊の原因になってしまいます。
質の悪い卵子では、細胞分裂・受精・着床がうまくできず、不妊の原因となります。
また、卵胞が充分に大きく成長できないと、卵胞から卵子が飛び出した排卵の後に、卵胞が黄体ホルモンを分泌する際、黄体ホルモンの分泌がうまくできないと考えられます。
そのため、黄体機能不全となり、子宮内膜が薄かったり、高温期が持続できなくなる可能性が生じます。そういう意味で、卵胞が成長する低温期が短い場合は、妊娠しにくい状態にあると言えます。
今までの生活の習慣を見直すことで、基礎体温は変わってきます。できることからやってみましょう。
低温期が短い場合の改善方法
妊娠するためには、卵巣の働きをアップすることが重要です。
低温期に血液を多く卵巣へ送り、卵巣が元気に働くことで充分に成長した卵胞・卵子ができます。
食事や運動、睡眠、心の状態などで卵巣の働きは変わってきます。
お勧めする過ごし方をご紹介しましょう。
食生活のワンポイント
卵胞・卵子は、ママの食べた栄養で作られます。
ご自身が1日を過ごすためのエネルギーに加え、小さな卵胞・卵子が大きく成長するためのエネルギーを摂ることが重要です。
1日3回、しっかり食事をしましょう。
卵胞・卵子の原料は、タンパク質です。
女性ホルモンの原料は、コレステロールです。
これらの栄養をしっかり摂ることが大事なのです。
また朝食は、鉄分が一番吸収されやすい時間帯の食事です。
この朝食に、鉄分が豊富な卵、魚、赤身の肉類など良質のタンパク質が摂れるような食事をしたいですね。
朝は、これから始まる1日の準備などで忙しく、食事を用意する十分な時間がないという方も多くおられますが
小さな卵胞・卵子を育てる為、夕食を少し余分に作り、朝食として食べることでもタンパク質が摂れますね。
忙しく作れないなら、魚の缶詰を食べてもタンパク質は摂れます。
一口メモ卵やチーズはすばらしい完全栄養食材
卵やチーズは、ビタミンC・食物繊維を除く、ほぼ全部の栄養素が含まれているすばらしい完全栄養食材です。
そして、手軽に調理ができますね。
仕事や子育てで忙しい女性には、ぜひお勧めしたい食材です。
運動のワンポイント
血液を多く卵巣へ送ることで、卵巣が元気よく働くことができ、質のよい卵胞と卵子を成育させます。
血液を卵巣へ送るための効果的な方法として、軽い運動(有酸素運動)をお勧めします。
テニス・マラソンなどの身体を激しく使う運動は、身体に多くの酸素を取り込むことで、活性酸素が作られ、卵子の老化が進みます。
また、激しく運動することで、多くの血液を使うので、不妊の方にはお勧めできません。
血液は、激しい運動に使うより、卵巣へ送ることが大事だからです。
時間をかけてゆっくりと行なう負荷の軽い有酸素運動を行いましょう。
有酸素運動をして、取り入れた酸素を血液循環で生殖器官に送っていきましょう。
血液には、酸素の他に栄養分も入っているので、血液を送られた生殖器官は働きがよくなります。
また、生殖器官で作られた老廃物(不要なゴミ)も血液が持ちだして、排出してくれます。
一口メモ緑の多い木々は癒し効果抜群!
緑の多い公園に行くと、心がホッとしませんか?
公園の緑は、見る人の心を癒す効果があります。
また木や葉の香りは、心身をリラックスさせるアロマの効果があります。
ペットを触れ合うことも、ストレスで硬くなった心や身体をほぐすとてもよい方法です。
疲れた身体や心にエネルギーをチャージしてもらいましょう!
睡眠のワンポイント
質のよい睡眠は、妊娠に必要な働きをするホルモンの分泌を整えます。
1日で疲れた心と身体も回復させ、免疫機能を正常に保ってくれます。
健康に毎日を過ごし、卵胞・卵子をしっかり育てたい女性には、睡眠は大事にしたい習慣です。
質の良い睡眠をするには、できるだけ早寝・早起きをしましょう。
毎日決まった時間に起床・就寝することで、体内に備わった「体内時計」がしっかり時を刻み、睡眠時にホルモン「メラトニン」を分泌してくれるからです。
最近、ゲームやテレビ・スマホを見たりして深夜まで起きている習慣が多いようですが、深夜まで起きていると、血液を多く消耗し、卵胞・卵子を成長するエネルギーまで無駄に使ってしまいます。
妊娠に大事なホルモンが分泌される貴重な睡眠時、ぜひ質の良い心地よい睡眠をしてくださいね。
ストレスのワンポイント
不妊のストレスをうまくコントロールすることで、妊娠成功率が高くなることが報告されています。
自分がストレスを感じたとき、身体には様々な症状が出ています。呼吸が浅くなり、交感神経が優位になり、血圧が高くなったり、血液循環も悪くなったりします。
そんなことが身体の中で起こり、卵巣にもよい影響を与えません。小さな卵子にも影響が及びます。
そんな時は、不安で、心が硬く閉ざされた状態です。心が硬く、冷たくなっています。まず深呼吸してみましょう。
そして、心に語りかけましょう。「大丈夫、大丈夫。」
それだけで、生殖器官へのダメージもずいぶん軽くなってきます。不安になった時には、気持ちのまま不安に囲まれがちですが、できれば不安をコントロールできるようにしたいものです。
その上で、誰か心の状態を話せる人に聞いてもらうことが不妊ストレスを手放す良い方法です。
まとめ
低温期が短いということは、妊娠に重要な卵胞・卵子が充分に育たないことです。今の食生活・生活習慣を見直して、卵胞・卵子が育ちやすい低温期にしてみましょう。
卵胞・卵子が育ちやすい低温期を過ごすには、食事・運動・睡眠の仕方で決まります。可愛い我が子を抱くために、ぜひできることから実行してみてください。コツコツの努力は知らない間に、自分の力になっていますよ!
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